中国共産党一党支配の負の側面を徹底解説
『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』河添恵子著 書評
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訪日外国人の伸びが止まらない状況になっています。
2015年1〜7月の合計は約1105万人。前年比で49.9%増の数字。中でも中国人が前年比で約2倍と躍進。
訪日中国人の消費額は、日本経済に大きな恩恵を受けるまでになりました。
その状況において、躍進する中国経済に伴い力を持ちつつある中国共産党の負の側面をあますことなく書いたのが本書です。
タイトルはアメリカを対象にしていますが、日本においても中国から被害を受けている実態が書かれています。
著者の河添恵子さんはノンフィクション作家であり、中国への留学経験もあり、中国脅威論に関係する著書を多く出されています。
本書では中国がお金の力をバックに世界を牛耳ろうとしている様々な活動が書かれています。
このまま力を保持し続けていたら、あらゆる所で中国優位で展開される世の中になるでしょう。
第一章 アメリカの政治が侵略されている
中国系に塗りつぶされる西海岸の政治。アメリカ発の反日運動
第二章 世界経済を食らう中国人の超巨大利権集団
世界で買収を行う中国マネー
第三章 知らぬ間に国土を盗られたアジアの国
国土が小さくなったブータンや中国自治区が進むラオスの現状
第四章 中国版新幹線より怖い中国人の生態
買い叩かれる北海道観光業界など
第五章 合法的に乗っ取られる日本
歯止めの聞かない「日本買い」
一読して感じたのは中国共産党の怖さ。
独裁政党であるだけに、日本のように反対勢力が起こるわけではないので、一度政策が決まったらあとは邁進するのみということです。
一党支配の強さということになるのでしょう。
そして、お金を持てばここまで世界を変えられてしまうのだという怖さを感じます。
バブル期の日本も当時は世界からバッシングを受けましたが、今の中国はバッシングを受けてもいっこうに突き進むイメージがあります。
しかしながら、ここに来て(2015年9月時点)中国経済に変調がみられるようになってきました。
このまま中国経済が揺らいだ状況が続くとお金の力をバックにした政策にも支障をきたすでしょうし、国民の不満がたまり政権基盤も揺らぐことになります。
強引に押し進んできた中国政策が今後どのようになるのか。
重要な岐路を迎えている気がします。
こんな人におススメ!
・中国共産党が持つ野望を把握しておきたい人
・中国経済躍進の背後にあるリスクを知りたい人
・日本が直面している危機を認識したい人
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読書日:2014年8月
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