トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『100円のコーラを1000円で売る方法』永井 孝尚
マーケティングを学ぶ入門書として最適
『100円のコーラを1000円で売る方法』永井 孝尚著 書評
サイト管理人の評価
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著者の永井孝尚さんは日本IBMを退社後、マーケティング戦略アドバイザーとして活躍されています。
本書はストーリー仕立てになっており、話の流れの中で様々なマーケティング理論が登場。物語を楽しみながら、マーケティングの概要を学べるというビジネス初心者向けの内容になっています。
『もしドラ』を連想させる構成です。
新人商品プランナー・宮前久美が「アップルにできて日本企業にできない壁」に挑むという話なのですが、随所にマーケティング関連のわかりやすい図が挟み込まれており、理解しやすいです。
各章のトピックスも「キシリトールガムがヒットした理由」「なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか」など興味深いものばかり。
但し、紹介するマーケティング理論は表面的になぞるような感じなので、すでに知見のある人にとっては物足りないかもしれません。
私が一番参考になったのは、とことんまでサービス向上を図る「バリューセリング」という言葉でした。
例えば、コーラ一杯を提供するのにも「心地よい環境で最高に美味しく飲めるという体験」をさせる。
これが付加価値となり、通常より高い値段で一杯のコーラを販売することが可能になるわけです。
私が会社に勤務していた時は広告関連の会社で広告枠を販売していましたが、ついつい値引きを多用していました。
しかし、これだと利益を削るばかりであり賢いやり方ではありません。
会社で働いていた時代にこの本を読んでいたら安易な値引きをすることなく、どう付加価値を付けるかというところに視点が向いていたでしょう。
頭の転換というかモノの見方に変化を付けてくれた本になりました。
こんな人におススメ!
・これからマーケティングについて学びたい人
・主要なマーケティング理論のおさらいをしたい人
・物語を楽しみながらビジネススキルを身につけたい人
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読書日:2014年2月
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