表には出てこない裏の世界が東京に存在した
『六本木アンダーワールド』杉 良治著 書評
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著者の杉良治さんは早稲田大学を中退後、伝説のナイトクラブ「ペペルモコ」の他、キャバクラを経営。
六本木、赤坂、銀座界隈では「夜の帝王」と呼ばれ、各界著名人との交流が深い人物です。
本書は、半世紀の間、六本木という街と共に生きてきた著者が六本木の街をナイトビジネスにおける人間模様の視点から描くノンフィクション。
第6章までは時代別(昭和20年代、30年代、40年代、50年代、60年代〜平成3年、バブル崩壊〜3.11)に起きた出来事をご自身の体験をベースに綴ります。
第7章は「暴力団と興行」というテーマで実名を交えながら、暴力団と芸能界の繋がりを暴露していきます。
ここで登場する数々のエピソードがまさしく裏社会ならではの出来事で、実名で書かれた著名人も少なくなく、刊行当時はちょっとした話題になっていたことを思い出しました。
近年問題視された関東連合や中国残留孤児のグループがベースになっているレッドドラゴンなど裏社会で暗躍している状況を描ききっており、普段行っている六本木には、全く別の顔があるのだと感じ入りました。
各時代に登場する著名人の描写も興味深いものです。
白洲次郎からジャンボ尾崎、勝新太郎、新しいところでは朝青龍まで。
なかなか表には出せないスキャンダラスな事件が列挙されており、芸能誌も真っ青といった感じ。
夜の六本木で活動している人は世間一般の常識と全く異なっているのだということがよくわかります。
時代別に構成されているのでナイトビジネス史のようなこともわかり、水商売をされている方にも役立つのではないかと感じました。
こんな人におススメ!
・表にはなかなか出てこない六本木の裏の顔を覗きたい人
・芸能人を中心とした著名人とスキャンダラスな事件を読みたい人
・六本木のナイトビジネス史を知りたい人
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読書日:2014年2月
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