起こりうる対中国リスクをしっかりと把握せよ
『危うし! 日本の命運』古森 義久著 書評
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著者の古森義久さんは時折、ヤフーニュースで政治に関する論評を書いており、冷静に現状分析をしているという印象でした。
古森さんはジャーナリストであり、産経新聞ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員。
また、国際教養大学客員教授でもあります。
本書では、主に中国の軍拡の脅威、それに対するアメリカの対応、さらには、日本の将来に対する提言が書かれています。
平和ボケしてしまった私たちにとって、「まさかそんなこと起こらないだろう」と最初は思う事も多いのですが、そのまま読み続けると最悪のシナリオも頭に浮かび、しっかりと認識して受け入れるべきであるという想いを強くします。
中国の軍拡はすさまじく、共産党の一党独裁が続くためこの流れが変わることがないでしょう。
一方で本書ではオバマ大統領の弱腰外交の現状が書かれており、任期中は現状を変えることは不可能であると認識させられます。
アメリカは国防費の削減を迫られており、日米同盟破棄論なども出ている始末。
このような状況のなかで安保法案が通ってよかったなとホッとします。まさに生命線であったといえます。
本書を読んで、中国共産党の一党支配というのは極めてやっかいだと感じました。
中国に甘い人がいつかアメリカ大統領になれば、中国はそこを突いてくるでしょうし、日本の政権も親中派がトップになれば、雪崩をうって様々な手段で攻めてくるでしょう。
一方、中国だけが方針を変えず淡々とそのチャンスを狙い続けているのです。
このような状況で鍵を握るのはやはり国民の民意です。
選挙で再度、民主党が政権を握るようなら本当に日本が終わってしまうと感じます。
マスコミの偏見報道に影響を受けることなく、正しい目を持ち続けることが大事であると本書を読み強く感じました。
現状の外交バランスは実に緊迫した状況が続いています。
その厳しい状況をしっかりと認識するために、本書はとても有益であるといえるでしょう。
こんな人におススメ!
・極めてリアルな外交リスクを把握しておきたい人
・オバマ政権の実態を知っておきたい人
・中国・韓国以外のアジア各国の見解を知りたい人
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読書日:2014年12月
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