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京セラとKDDIを育てた過程で培った信念のすごみ

『「成功」と「失敗」の法則』稲盛 和夫著 書評

 

『「成功」と「失敗」の法則』稲盛 和夫著

 

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著者の稲盛和夫さんといえば、最近では2010年に日本航空 (JAL) の再建に取り組み、2年で営業利益2000億円というV字回復を果した手腕が有名です。

 

本書は2007年に刊行されたフィロソフィ-本となっており、稲盛さんが尊敬する松下幸之助さんの教えに通じる「仕事を通して人格形成を行う」ための提言がまとめられています。

 

「人生の目的」「思いの力」「自らを慎む」「道をひらくもの」と4つの章で構成されており、才能を私物化してはならないこと、誠を尽くし、誰にも負けない努力を続けること、反省ある日々を送ることなどが綴られています。

 

稲盛さんは日本航空(JAL)の再建を手掛ける前は、27歳で京セラを創業、52歳で第二電電(現KDDI)を起業し、両社あわせて約5兆円の企業へと躍進させた実績を持ちます。

 

これだけの大企業をしかも2社も育てるというのは並の実業家ではありません。

 

本書で伝えている数々の教えは、この2社の創業の過程で培われた想いが信念として形成されていったことが感じられ、文章に魂を感じられるというか、凄みのようなものがにじみ出てきます。

 

とりわけ心に残ったのは、「利己」にとらわれず、「利他」の心を持ち、世のため人のために尽くそうと思うことの大切さを説いている点。

 

利己を判断基準にしてしまうと、手段を選ばず、あらゆる手だてを取ろうとするように、バブル経済を生み、崩壊するというような事態に陥ってしまうと稲盛さんは述べています。

 

正しい価値観を持つことを伝えていますが、まだまだ私はこの点が未熟であり、意識しなければいけないなと痛感するのです。

 

比較的薄い本ですが、内容はとても濃い。

 

稲盛さんの哲学を初めて知る人にとっては最適な入門書である気がします。

 

こんな人におススメ!

・稲盛和夫さんの哲学をこれから学びたい人
・仕事を通じて人格形成をしたいと考えている人
・困難に対処する時のヒントを得たい人

 

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読書日:2014年4月

 

『「成功」と「失敗」の法則』稲盛 和夫著

 

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