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日本的職業観の呪縛からの開放

『40歳を過ぎたら、三日坊主でいい。 新・ミドルエイジ論』成毛 眞著 書評

 

『40歳を過ぎたら、三日坊主でいい。 新・ミドルエイジ論』成毛 眞著

 

サイト管理人の評価

 

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著者の成毛眞さんは2000年にマイクロソフト株式会社社長を退任後、投資コンサルティング会社インスパイアを設立。

 

現在は様々なベンチャー企業の取締役、顧問などを兼任。ノンフィクション系書評サイト「HONZ」の運営なども行っています。

 

成毛さんは多くの著作を出されており、度々読んでいますが、たくさんの趣味に没頭し、人生をとても楽しんでいる方だなという印象。

 

テレビゲームにはまって会社を都合一か月休んだこともあるそうでなかなかのツワモノだなと思います。

 

また、相当な読書家としても知られ、自宅地下には古本屋並に本がびっしり並び、「トン」単位で本を数えるというほど。

 

読書狂という言葉がぴったりあてはまります。

 

私のライフスタイルは成毛さんの影響を受けています。

 

そんな成毛さんのミドルエイジ論ということで、この年代の領域にさしかかる私にとって読まない手はありませんでした。

 

冒頭から、「そもそも、サラリーマンはすべて、負け組」という衝撃的な主張をする成毛さん。

 

「出世争いなど、会社に完全に飼われている人たちのやることで、満員電車に押し込まれ、無機質なビルで1日を過ごす会社にやりがいを求めるのは、空しい」と語り、悔しいけれどそれが真実なのだと思わせられます。

 

この考えが前提となり、本書は展開されるので、最初の段階でこの事実を認めるかどうかでその後の内容の捉え方が大きく違ってくることになります。

 

それ以降は、サイドビジネスの薦め、道楽を追い求めること、健康にある程度関心を持つことなどを提案。

 

全力で脱力系の生き方を追い求めるための方法論になっており、従来の日本の職業観とは真逆といって良いでしょう。

 

成毛さんは、ミドルエイジの「7つの武器」として、「未来がない」「ハングリーではない」「冒険心がない」「体力がない」「記憶力がない」「感性が鈍い」「ずるい」ということを挙げています。

 

随分と寂しいですが、これらを逆手にとって生きてみることで、日常がぐっと楽になってくるというのは成毛さんらしい発想の転換といえます。

 

本書で書かれた数々の提言は一見するととてもトリッキーですが、今の時代の流れをむしろ先取りしているものであると感じます。

 

ワークライフバランスの価値が評価され、個人の幸せによりフォーカスされているのが現代の傾向といえるのではないでしょうか。

 

私は既にリタイアし、束縛もなく自由に生活していますが、まだ会社に勤め続けていたらどうなっていたんだろうと思うとゾッとしてしまいます。

 

職業観の転換は大きな勇気が必要ですが、成毛さんが述べていることは正しい側面もあるので、読んでみてじっくり考えてみると人生に良い影響をもたらしてくれる気がします。

 

こんな人におススメ!

・会社勤務の日々にストレスを感じている人
・毎日を楽しく過ごしたいと思う人
・ミドルエイジに差し掛かっている人

 

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読書日:2014年6月

 

『40歳を過ぎたら、三日坊主でいい。 新・ミドルエイジ論』成毛 眞著

 

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