トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『ザッポスの奇跡(改訂版) アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略』石塚 しのぶ
日本的なスタイルを進化させたこれからの経営スタイル
『ザッポスの奇跡(改訂版)』石塚 しのぶ著 書評
サイト管理人の評価
スポンサーリンク
ここで取り上げているザッポスという会社は靴の通販サイトを運営しているアメリカの会社です。
1999年に創業し、突出した顧客サービスが話題となり大成功し、たった10年で年商1200億円、従業員約3000人を超えるまでに成長しました。
そして、2009年11月にアマゾンが推定800億円で買収しますが、ザッポスは単体として異なる文化を維持し、アマゾンが持つ有形・無形の資源をザッポスが活用できるようになり、より強力な存在となりました。
本書は実際にザッポスがどのようなサービスを行っているか、どんな採用、研修を行っているかなどが、具体的に書かれた内容となっています。
ザッポスがどれだけ顧客に感動を与えるようなサービスをしているかが書かれている一方、私が注目したのは企業文化でした。
それは社員の幸せを大切にし、「祝福の文化」を浸透させていくというもの。
社員も、顧客も、経営者も幸せになれる会社をつくりたいということが企業文化になり、ザッポスという会社を輝かせているのです。
これを読んでいてまるで坂本光司さんの『ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社』に出てきそうだと思いました。
アメリカ企業のイメージはもっとドラスティックで業績が悪くなるとたちまちリストラという印象だったので、とても日本的な企業文化に近い印象です。
このような文化をアメリカ企業が持ったことが、アメリカ国内で新鮮に受け止められているのではないでしょうか。
そうなると、日本の企業文化もアメリカで受け入れられる素地があるように感じます。
これからは国籍を問わず、社員を大切にする会社が伸びていく時代に来ているのではないでしょうか。
様々なワークスタイルが生まれ、インターネットの普及もあり企業に勤めなくても仕事が出来る時代です。
働きやすく魅力的な企業でないと人は集まって来なくなるのではないでしょうか。優秀な人材も入るので業績にも関わってくるように感じます。
これからの企業のありかたの潮流の先駆者的な地位にザッポスはあるのではという気がします。
こんな人におススメ!
・これからどう働くか、模索している人
・サービス業にたずさわっている人
・人事採用、育成を真面目に考えている人
スポンサーリンク
読書日:2014年11月
サイト管理人の評価