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タイトルの問いかけに対する答えの論拠が薄い

『秋田の子供はなぜ塾に行かずに成績がいいのか』浦野 弘著 書評

 

『秋田の子供はなぜ塾に行かずに成績がいいのか』浦野 弘著

 

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教育に関心を持っていた時にタイトルに惹かれ読んでみました。

 

本書によると、2007年に開始した「全国学力・学習状況調査」において、小学校・中学校ともに、しかも全ての学科で、トップクラスの成績を出したのが、秋田県だったのだそうです。

 

このことは秋田県側でも特別な指導をしていなかったので驚き、「秋田県検証改善委員会」を発足。

 

このプロジェクトに著者も参加し、秋田県の子供たちが好成績だった理由について分析することになったとのこと。

 

その時の結論などが本書に書かれてあります。

 

本書は「秋田が大活躍した秘密」「親の力が子供を変える」「ベテラン教師の力と若い教師の力」「学校を作る地域、地域の中心となる学校」「子供の学力を上げる学習術」と5つの章に分かれています。

 

内容はけっこう当たり前のことが書いてあるかも…という印象。

 

教育に対する本は久しく読んでいなかったせいか、理解するのに苦労した箇所もいくつかありました。

 

本書の問いに対する結論としては「かっての日本では当たり前だった、学習環境と生活環境が秋田県には今でもある」というものでした。

 

それは、「学校の授業に集中する」「家で授業の予習・復習をしっかり行う」「早寝早起きをして、毎日朝食を食べる」などというもの。

 

分析すればするほど、日本の伝統的な「当たり前の学習環境と生活環境」と好成績には、深い因果関係があることがわかってきたそうです。

 

秋田県の子供の成績が良いのは何か特別な要因があるのだろうなと感じていたので、そもそも特に県側で何も施策をしていなかったというのは拍子抜けで、結論もちょっと全体の文章からは論拠が薄いかなという印象を受けてしまいました。

 

但し、環境が大切ということは最もなことなので、この点においては参考にしたいと考えている次第です。

 

こんな人におススメ!

・小学校・中学校の子供がいる人
・学習環境と生活環境の大切さを知りたい人
・「読みの技術」の大切さを知りたい人

 

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読書日:2014年8月

 

『秋田の子供はなぜ塾に行かずに成績がいいのか』浦野 弘著

 

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