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品の良い絵柄と魅力的なストーリー展開が横山漫画の真骨頂

『武田信玄(1)』横山 光輝 新田 次郎著 書評

 

『武田信玄(1)』横山 光輝 新田 次郎著

 

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『三国志』の話を横山光輝の漫画で知った人も多いのではないでしょうか。私もその一人です。

 

横山版『三国志』は膨大なストーリーを丁寧に描き、それぞれの登場人物を魅力的に描き分けてわかりやすく伝えてくれました。

 

この漫画を読んで三国志ファンになった人も多く、その貢献は相当大きいでしょう。

 

そんな横山さんが新田次郎の原作をベースに武田信玄を書いた漫画が本書になります。

 

1巻目は武田晴信(信玄)が父、武田信虎を追放し、武田家の家督を相続するまでを描いています。

 

武田信玄を語るうえで欠かせない山本勘助も早速登場しています。

 

横山作品は相変わらず品のある絵柄で、誇張的な表現はありません。あくまでストーリー勝負といった趣。

 

これが万人に受け入れられる要因になっているのでしょうね。

 

三国志ほど個性的なキャラは出ていませんが、ここで登場する武田信玄と横山版『三国志』の劉備玄徳はキャラの性格が似ていて品行方正といった印象です。

 

武田信虎を追放するまでの過程が丁寧に描かれていて、さすがだなと思います。

 

ただ一つ、感じたのは武田信玄の話は既に知っているので、三国志の時ほどドキドキ感がなく、知っている話をなぞっている感じなのは残念ではありました。

 

これは私の問題なのですが。

 

いずれにしろ横山さんらしいストーリーの運び方だなと思った次第です。

 

こんな人におススメ!

・武田信玄の物語を楽しく知りたい人
・横山光輝ファンの人
・新田次郎の原作を漫画で読んでみたい人

 

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読書日:2015年4月

 

『武田信玄(1)』横山 光輝 新田 次郎著

 

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