トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『俺のイタリアン、俺のフレンチ ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方』坂本 孝
発想力で不可能を可能にしてしまう根っからの起業家の姿
『俺のイタリアン、俺のフレンチ ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方』坂本 孝著 書評
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皆さんは「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」というレストランをご存じでしょうか?
最近は他にも「俺のおでん」「俺のスパニッシュ」など様々な種類の店舗が出来ているのですが、「ミシュラン星付き級の料理人が腕をふるい、高級店の3分の1の価格で提供すること」がコンセプトの今、大人気のお店なのです。
高級料理がリーズナブルに食べられるということでお店には行列が出来ています。
銀座にお店が集中していて、私も生活圏にお店があるため、行列が比較的少ない平日の時間を狙ってよく行きます。
基本的には立食式のお店だったのですが、最近は着席式のお店が増えてきており、さらに快適になりました。
本書はこのレストランの創業者でもあり、ブックオフの創業者でもあった坂本孝さんが経営について語る内容となっています。
「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の価格が安くても利益を生み出すカラクリ。それは回転率の多さにあります。
回転率を上げて、顧客を増やすことで、3分の1の価格で提供することを実現させる。
ブックオフもそうですが、一見不可能と思えるようなサービスを実現させてしまう坂本さんは常人とは発想が異なるアイディアマンだなという印象です。
そんな坂本さんですが、意外にもブックオフで成功するまでは失敗ばかりしていたとのことで驚きでした。
事業家として「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」開業までに12戦しており、その勝敗は2勝10敗だったとのこと。
この2勝は中古ピアノの販売と、これをヒントに取り組んだブックオフです。
本書では数々の失敗が書かれていますが、坂本さんのような稀有な起業家でさえも、それまで何度も失敗していたという衝撃と、それでもチャレンジを続ける改革者としての姿勢に感銘を受けました。
普通でしたら、一度の失敗だけでも起業に懲りてしまうのではないでしょうか。
また、京セラや第二電電(現KDDI)などを創業し、日本航空(JAL)を再建した経営者稲盛和夫さんを信奉しており、稲盛さんについて1章をまるまるさいて書かれています。
何度失敗しても成功するまでチャレンジを続ける。そして、一見不可能と思われるサービスを発想力で実現させる。
坂本さんは根っからの改革者であり、起業家であるのだなと思います。人として頭一つ飛びぬけているというか、普通の人ではないのでしょうね。
アイディア次第で不可能も可能になる。そんな事例を見せてくれた本でした。
こんな人におススメ!
・飛びぬけた発想力を持つ経営者の考え方を学びたい人
・「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」儲けのカラクリを知りたい人
・競争優位性について参考にしたい人
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読書日:2014年8月
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