トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『創業者夫婦が初めて語る「やずや」の秘密』栢野克己
失敗してもチャレンジを続けることの大切さを痛感
『創業者夫婦が初めて語る「やずや」の秘密』栢野克己著 書評
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やずやといえば、「やずや、やずや」というテレビCMが印象的。
ニンニク卵黄などを発売している福岡にある健康食品会社です。
本書はやずやの創業者矢頭宣男さんとその奥さん矢頭美世子さんによるセミナー内容を中心に収録されています。
矢頭宣男さんは残念ながら1999年に54歳で急遽され、最後に語った貴重な肉声も収録されています。
著者の栢野克己さんは零細企業コンサルタントであり、当時広告代理店の営業マンだった時にやずやにアポイントを取って以来、16年のお付合いだそうでご縁が生んだ一冊といえます。
栢野さんは、「『やずや』の成功は戦略・戦術以外が8割しめる」と述べています。
それは、矢頭さんが自己成長したことにより成し遂げた「人間力」のお蔭であると本書を読み私は思います。
本書を読むと、矢頭さんは大変波乱万丈な人生であったことがわかります。
そして、それを支える奥さんの存在感はものすごいものがあります。
実は矢頭さんがやずやを創業したのは44歳の時。そして、それまでに信じられない位多くの失敗をしてきているのです。
25歳で新卒入社後は転職を繰り返し、パブスナックで働く経験も。
そして、30代で脱サラするも1年で3つの事業に失敗。4つめの司会業でも生活出来ず、朝4時からヤクルト販売。
外から見たらハチャメチャな人生も応援している奥さんはとても立派ですし、奥さんがいたからこそ今のやずやがあるとわかります。
そして、転業5つ目で小さい成功をするも儲かって、狂って女に溺れてしまう…。
しかし、取引先が倒産して借金、失意の日々。
44歳の時にやずやを創業してやっと成功するというわけです。
私の知る限り大手企業の創業者はとてもパワフルであり、それは成功するまでたくさんの苦労や失敗をしてそれをエネルギーにして成長する人が多いという印象で矢頭さんもそんなタイプの一人なのでしょう。
何よりもさんざん失敗してもメゲないタフさというのは尋常ではありませんね。
読み物としてもとても面白かったですし、チャレンジすることの大切さ、そして、奥さん次第で人生は大きく変わってしまうということを学びました。
こんな人におススメ!
・飛びぬけた発想力を持つ経営者の考え方を学びたい人
・「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」儲けのカラクリを知りたい人
・競争優位性について参考にしたい人
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読書日:2014年3月
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