トップページ > 【評価順】勉強・教育の本> 【読書感想】『村上春樹を読みつくす』小山 鉄郎
相当な村上春樹フリークでないと理解するのは難しいのでは?
『村上春樹を読みつくす』小山 鉄郎著 書評
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村上春樹作品の解読本。
この種の本は数多くありますが、これだけ多くの批評本が出る作家というのは、国内では村上春樹さん位でしょうね。
それだけ需要があるということなのでしょう。
著者の小山鉄郎さんは共同通信社で文芸欄などを担当されて来た方。
小山さんは、仕事において、村上春樹さんに繰り返しインタビューをする機会があり、そのインタビューでの発言内容を考慮しながら、デビュー作の『風の歌を聴け』から『1Q84』までの作品群を解析し、世界中で村上春樹作品が読まれている事象について、考察したというのが本書の内容です。
読んでみて、ちょっと自分には合わなかったなというのが正直な所。
文章がわかりずらかったり、何よりも読んでいて、面白くありませんでした。これは、相性でしょうね。
本書では、村上春樹作品群の中で様々なシーンを引き合いに解説するのですが、けっこうマイナーなシーンが多く、覚えていないシーンも少なくありませんでした。
しっかりと何度も村上春樹作品を読み込んだ人ではないと、話についていけないかもしれません。
また、古典『雨月物語』との関連性なども指摘するのですが、確か他の解読本で既に書かれてあった視点で、あまり目新しい発見がなかったとも感じました。
作品の解釈は人それぞれであり、考え方は読み手にゆだねるものなのかも…と根本的なことを考えてしまいました。
とはいえ、また、面白そうな類似本が出たら読んでしまうと思いますが…。
こんな人におススメ!
・村上春樹さんの大ファンの人
・村上春樹さんの考え方に触れてみたい人
・村上春樹さんの発言を知りたい人
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読書日:2015年11月
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