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2011年5月のホリエモンが近未来を語る
『収監 僕が変えたかった近未来』堀江 貴文著 書評
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この本が書かれた時期は2011年5月。
そして堀江さんはこの後、収監され、2年以上社会から隔離されることになります。
本書は収監直前に、「出所後の世の中はこうなっているだろう」と、堀江さんが様々なテーマで近未来を予測して語った内容になっています。
私がこの本を読んだのは2016年9月ですが、堀江さんが2011年の時点で予測していた世の中を知りたく、手に取った次第です。
全部で6章からなり、巻末には評論家、東浩紀さんとの特別対談が収録されています。
各章のタイトルは以下の通り。
1章 「検察・メディア」の近未来
2章 「インターネット」の近未来
3章 「新技術」の近未来
4章 「日本人」の近未来
5章 「日本」の近未来1
6章 「日本」の近未来2
全体的な印象としては、広告業界やテレビ、政治、ネット社会の未来などの記述について「当たり前のこと」しか書いておらず、現状をなぞっているだけという感じを受けました。
これは、2011年に堀江さんが描いた近未来が2016年では普通のことになっているからなのでしょうか?
このあたりは2011年に戻ってみないとわからないかもしれませんね。
またインターネットに関する記述が多く、堀江さん自体が「ネットの寵児」として世の中に認知されてきただけあり、インターネットと堀江さんは切っても切れない関係にあるということを改めて認識させられました。
インターネットにより既存のビジネスモデルはガラガラと崩れ、間違いなく生活は豊かになっています。
例えば堀江さんは「ロンドン五輪はネット中継で見たい」と書いていますが、リオオリンピックではネット中継が本格的に開始された年でした。
テレビメディアは変革にせまられており、平均視聴率は下がるばかり。
とはいえ、時々とんでもなく高い視聴率をたたき出すこともあり、コンテンツの精査が急務という点は同意するところです。
また、今後の中国の台頭についても多く書かれていました。
2016年現在中国の影響力は年々増しており、この流れは止まることはないのではと感じさせます。
最後の対談では政治への意欲について語られており、これは意外でした。
出所後の政治活動について、「次の総選挙で全選挙区に候補者を立てるというのは実現性が高い」とのことで、2016年ではその動きは堀江さんにはみられませんが、宇宙ロケットの開発も含め、本当に興味の対象が幅広い方です。
全体的に広く浅く様々な題材を取り上げ、俯瞰的に世の中を眺めることが出来ます。
こんな人におススメ!
・世の中を俯瞰して眺めてみたい人
・堀江貴文の「世の中の視点」を知りたい人
・2011年からみた近未来予想を知りたい人
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読書日:2016年9月
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