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蜂の世界を描いた野心作

『風の中のマリア』百田 尚樹著 書評

風の中のマリア (講談社文庫)

605円

サイト管理人の評価

 

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『風の中のマリア』あらすじ

命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。

 

ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。

『風の中のマリア』書評

2016年は百田尚樹さんの作品に魅力を感じ多くの本を読んできました。

 

そして、ラストも百田さんの本で締めくくりです。

 

『風の中のマリア』の登場人物は何と蜂や虫、動物など。

 

主人公のマリアは、オオスズメバチのワーカー。自分の巣の発展のため、女王蜂が生んだ子供に与える餌をせっせと狩りにいきます。

 

そして、その世界は過酷で飛び立った後、そのまま帰ってこない仲間の蜂も多々あり。

 

この物語は、そんなマリアが属している蜂の巣の興亡と、マリアの命が果てるまでを描いています。

 

とてもリアルに描かれており、百田さんが丹念に蜂の世界について調べたことがわかります。

 

2部構成となっており、目次は次の通り。

 

第一部帝国の娘

1 疾風のマリア
2 生まれながらの戦士
3 初めての飛翔
4 恋
5 女王の物語

 

帝国の栄光

1 襲撃
2 見えない敵
3 宿命
4 死闘
5 旅立ち
エピローグ

 

バトルシーン満載で、戦時中を感じさせます。蜂=戦闘機という印象。

 

実際昆虫の世界というのは弱肉強食で非常にドライなのでしょう。

 

ただし、ストーリー自体は楽しめるのですが、なかなか蜂には感情移入が出来なかった。

 

百田さんの物語は感情移入出来る登場人物の魅力にあるんだなと改めて気付きました。

 

その意味において、蜂に感情移入するのは無理がある・・・。

 

かなり大胆な設定で、とても野心的な作品ではあるけれど、私としては百田さんが描く人間ドラマを読みたいんだなと再認識させられました。

 

蜂の世界については詳しくなったので、これからは興味を持って蜂を眺めることが出来るでしょう。

 

こんな人におススメ!
・蜂の世界に触れたい人
・昆虫が擬人化された物語を読みたい人
・百田尚樹の野心作を読みたい人

 

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読書日:2016年12月