トップページ > 【評価順】勉強・教育の本> 【読書感想】『考える技術・書く技術』板坂元
「知」に対する真摯な姿勢は時代を超えて共感する
『考える技術・書く技術』板坂元著 書評
サイト管理人の評価
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本書は1973年に刊行されいまだに読まれ続けているロングセラーの名著になっています。
この本の存在は前々から知っておりやっと読むことが出来ました。
著者の板坂元さんは江戸文学を専攻している大学教授で成城大学、ケンブリッジ大学、ハーバード大学などを歴任されました。
タイトル通りの内容で、「頭のウォームアップ」「視点」「読書」「整理」「発想」「説得」「仕上げ」という手順で板坂さん流の「文章の考え方から書き方まで」を紹介しています。
一読して感じたのは、各章の教えがためになったこともさることながら板坂さんは「知」に対してとても真摯に向き合っている方だなということ。
その姿勢は感動すら覚えます。
それは、日常のあらゆる物事に板坂さんの知に関するこだわりを詰め込んでいる点です。
例えば早朝は新聞を読まない。
それは朝は一番脳がよく働く時間帯なので、読む時間があるのであれば本を読んだ方が身になりやすいためなのだとか。
他には、「色分けカードを使って情報を整理する方法」「旅行は不思議と頭がよく働くのでした方が良い」「テープレコーダーでメモする習慣をつける」といった具合です。
時間の使い方から道具の使い方まで。
あらゆる行動を「頭に効く」と思われるスタイルにして取り組むというのはそれだけ板坂さんが「知」というものにプライオリティを置いているということなのでしょう。
それは普段の生活から試合でベストパフォーマンスが出せるよう行動している、メジャーリーガーのイチローを想起させます。
私にとって一番の収穫はこの「知的生活」に向けての徹底ぶりでした。
私も板坂さんのようになるべく、「知」に対する真面目で真摯な姿勢を学ぶべきだと強く思った次第です。
こんな人におススメ!
・「知」に対してどのような姿勢で真摯に取り組めばよいか知りたい人
・文章を書くことを生業としている人
・発想法を知りたい人
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読書日:2014年6月