痛快エンタメ小説のはしりとも言える名作
『坊っちゃん』夏目漱石著 書評
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この作品を読んだのは中学生以来になるのではないでしょうか。
大人になりたくさんの物語に触れた今の私が、改めて『坊ちゃん』を読むとどのような感想を抱くのだろうとふと思い、久しぶりの再読に至りました。
読み終わった感想としては、やっぱり面白いということ。
現代の小説に比べても遜色なく楽しむことが出来ました。
『坊ちゃん』の魅力の一つとして、個性豊かな登場人物という点があると思います。
正義感の強い山嵐、陰湿な性格の赤シャツ、美人のマドンナ、おべっか使いの野だいこ、気弱なうらなり。
それぞれのキャラクターがわかりやすく、アイコン化されているので話に入りやすいと感じます。
登場人物のわかりやすさ、そして勧善懲悪の痛快さという点が『坊ちゃん』が支持され続けている要因の1つなのでしょう。
明治期にこの作品が発表され、ベストセラーとなったわけですが、その時の世間の反応はどのようなものであったのだろうと想像してしまいます。
今の世の中ほど小説の数はなかったでしょうから、突如現れた、痛快エンタメ小説風の作品のインパクトは相当なものではなかったのではないでしょうか。
この作品はエンタメ小説の元祖ともいえるものなのかもしれません。
長い年月を経ても支持され続けている作品というのは、やはりそうなるだけの魅力を兼ね備えているということがよくわかりました。
こんな人におススメ!
・今もなお色あせない名作を楽しみたい人
・痛快エンタメ小説を読みたい人
・夏目漱石の魅力を改めて知りたい人
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読書日:2014年4月
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