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和牛オーナーから未公開株まで「怪しい投資話」が盛りだくさん

『あやしい投資話に乗ってみた』藤原 久敏著 書評

 

『あやしい投資話に乗ってみた』藤原 久敏著

 

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以前『おいしい話に、のってみた』という本を読み、なかなか楽しめたので、同じような本がないかなと探し、見つけたのが本書です。

 

著書の藤原 久敏さんは、ファイナンシャルプランナー。

 

「投資が大好き」という性分だそうで、怪しい投資に首を突っ込んで得た経験を、実録レポートとしてまとめたのがこの本の内容になっています。

 

本書では様々な投資の実録が載っており、ご丁寧に収支まで書いています。

 

その結果は下記の通り。

 

未公開株購入 約60万円の損失
新規公開株購入 約350万円の収益
和牛オーナー 約10万円の収益
海外ファンド購入 約10万円の損失
超高金利銀行に預金 約5万円の収益
FXで南アフリカ「ランド」購入 約150万円の損失
先物取引 3千円の損失

 

こうしてみると、何とトータルで145万円程度の収益を出しています。

 

元々新規公開株(IPO株)は「おいしい手法」ですし、FXや先物取引はやり方さえ間違わなければ「怪しい投資」ではありません。

 

そのため、「怪しさ感」がやや薄いかなといった印象もあります。

 

しかしながら巨額詐欺事件に発展した和牛オーナー(安愚楽牧場)は経営破綻の予兆を感じ、破たん前に全て引き上げたり、超高金利銀行(日本振興銀行)もまた破綻しますが、預金保険機構の「1人1,000万円とその利子までは保護してくれる」というペイオフにより救われます。

 

その意味で、藤原さんはとても引き際のウマさを感じました。

 

損失を出した先物取引なども無理せず、ある程度の損失が出た段階で撤退しています。

 

撤退しなかったら損失はもっと大きかったそうです。

 

本書を読んでみてどんな投資であれ、勝ちの目途と損失ラインを決めておけば、大きな損は出ないんじゃないかという気がしました。

 

つまり大事なのは、「何に投資するか」ではなく、「ルールの徹底」ということなのでしょう。

 

どんなまっとうな投資でも、損する人は損しているわけですから。

 

そんな教訓を感じた一冊でした。

 

こんな人におススメ!

・あやしい投資の実践記を読みたい人
・どんな投資であれ勝ち抜ける方法を学びたい人
・投資で損失が出るパターンを知りたい人

 

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読書日:2016年6月

 

『あやしい投資話に乗ってみた』藤原 久敏著

 

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