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『ゲゲゲの鬼太郎』の原点がわかる貴重な作品

『墓場鬼太郎 (1) 』水木 しげる著 書評

 

『墓場鬼太郎 (1) 』水木 しげる著

 

 

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日本人であればどの世代でも『ゲゲゲの鬼太郎』を知らない人はいないでしょう。

 

テレビアニメでは既に4回もリメイクされており、子ども達のヒーローとして活躍する妖怪マンガとなっています。

 

本書はそんな鬼太郎が最初に登場したマンガであり、貸本漫画として1960年に刊行されたものです。

 

実に半世紀もの間親しまれていることになりますね。

 

『墓場の鬼太郎』を読むと、『ゲゲゲの鬼太郎』と全くテイストが異なることにまず驚かされます。

 

子どもへの配慮を全く無視した怪奇漫画であり、鬼太郎も無慈悲な性格として描かれています。

 

水木という名前のサラリーマンが冒頭に登場し、水木の家に目玉が届けられるところから話はスタート。

 

勤務している会社の製品に幽霊の血がまじっていたことが発覚するというお、どろおどろしい話が展開されます。

 

水木は生まれたばかりの鬼太郎を育てていくことになるのですが、最終的に水木は地獄に行ってしまい、母はショックで狂人になってしまうという悲惨な結末を迎えます。

 

なかなかひどい話ではありますが、人気が出る前の作品なので自由に楽しく描いているなという印象を受けます。それだけに粗削りながら強いパワーを感じるのです。

 

水木さんもまさかこの作品が今後50年も支持されるなんて、思いもよらなかったでしょうね。

 

鬼太郎が世に出た最初の作品としてとても貴重です。

 

こんな人におススメ!

・『ゲゲゲの鬼太郎』の原点を読みたい人
・50年経過して全くテイストが異なる事例を知りたい人
・怪奇マンガを読みたい人

 

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読書日:2015年4月

 

『墓場鬼太郎 (1) 』水木 しげる著