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アベノミクス提唱者がインフレ率2%達成目標の根拠を語る

『そして日本経済が世界の希望になる』ポール・クルーグマン著

 

『そして日本経済が世界の希望になる』ポール・クルーグマン著

 

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ポール・クルーグマンは2008年のノーベル経済学賞受賞者であり、現在行われている「アベノミクス」はクルーグマンの提唱した理論に基づいて推進されています。

 

本書は2013年10月に刊行されていますが、2012年に総理大臣の座に就いた安倍首相がクルーグマンの理論をベースに大胆な経済改革を決断したことを評価し、「インフレ率2%」に達成することがいかに素晴らしいかを説いています。

 

今ニュースで「アベノミクス」「インフレ率2%」というフレーズがよく出て来ますが、実際そのことがどのような経済効果をもたらすのかを正確に把握している人は少ないかもしれません。

 

そんな人にとって本書はその疑問を満たしてくれる良書となるでしょう。

 

内容は極めて具体的であり、現在の日本の政策へのアドバイスにもかなり食い込んだものになっています。

 

黒田日銀総裁に対しては、「ある程度のインフレに日本経済をもっていく」という至上命題を絶対に見失うなと述べています。

 

ご自身の経済理論を実践している日本政府・日銀に対して強い期待を持たれていることが伺えます。

 

また他にも、「女性の才能の活用」「シェールガス革命」「中国の環境破壊」など今後10年の世界経済に影響するキーワードを紹介しており、こちらも勉強になります。

 

アベノミクス実施後、2014年まではかなり好調に推移したという印象ですが、2015年に入り、アベノミクスは正念場を迎えているというのが正直な印象です。

 

ここからさらに一段階飛躍して、インフレ率2%が達成するか、もしくは2%達成後に本当に日本経済は良くなるのか。

 

これからの日本経済の動向を知るためにも本書を読む価値は十分にあります。

 

こんな人におススメ!

・アベノミクス理論のメリットを知りたい人
・インフレ率2%を達成した後に何が起こるかを知りたい人
・10年後の世界経済がどうなるかについて参考にしたい人

 

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読書日:2014年2月

 

『そして日本経済が世界の希望になる』ポール・クルーグマン著

 

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