トップページ > 【評価順】経済・金融の本> 【読書感想】『利食いと損切りのテクニック』アレキサンダー・エルダー
トレードのリスク回避の基本が書かれている
『利食いと損切りのテクニック』アレキサンダー・エルダー著 書評
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著者のアレキサンダー・エルダー博士はプロトレーダーであり、トレード講師、心理学者。
投資についてのサイトを開設し、世界中のトレーダーに教育サービスを提供しています。
また、世界中でベストセラーとなっている『投資苑』シリーズの著者としても知られています。
本書はタイトルの通り、利食いと損切の方法について書かれ、サブタイトルである「トレード心理学とリスク管理を融合した実践的手法」を教えてくれます。
2012年に書かれており、リーマンショック後の下げ相場の時期ということもあり、「空売り」についての記述も多くなっています。
全4部、10章で構成されており、その内訳は下記の通り。
■第1部 心理学、リスク管理、記録
1章 買いについて
2章 トレード心理学とリスク管理
3章 記録をつける
■第2部 どのように売るか
4章 目標価格で売る
5章 ストップで売る
6章 「エンジンノイズ」で売る
■第3部 どのように空売りをするか
7章 株の空売り
8章 株以外の空売り
■第4部 下げ相場の教訓
9章 弱気派が利益を上げる
10章 底値を探る
ところどころ、確認テストとその解答・解説が挟まれているのですが、これがとても読みずらい。
参考書のようにテストと解答のページを何度も往復する必要があるので、面倒くさく、途中からテストの箇所は飛ばしてしまいました。
また内容としては投資で大きな損出を出さないための基本的なルールが中心。
「トレード記録を付け、利食いと損切を明確にしておく」という、とても大切なことを教えてくれるのですが、ある程度熟練したトレーダーさんであれば必ず実施しているであろうという内容で、特に目新しいことはありませんでした。
どちらかというと、初心者向けといえそうです。
「利食いをした後、さらに利益が伸びた」り、「損切をした後に元に戻った」など、トレードを行っている者にとっては、必ず経験するであろうエピソードも盛り込まれ、それでもなおルール通りに遂行したことを良しとする大切さを伝えています。
わかってはいるけれどどても難しく、欲との闘いですね。
先述したようにトレードの基本が書かれており、初心者には必読の書といえるのかもしれません。
こんな人におススメ!
・初心者のトレーダーの人
・大きな損出を出さないルールを学びたい人
・「売り」から入るトレードについて学びたい人
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読書日:2016年9月
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