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ETF投資に関するベーシックな知識が学べる

『ETFとは何か』北村 慶著 書評

 

『ETFとは何か』北村 慶著

 

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著者の北村慶さんは、大手グローバル金融機関勤務の現役金融マン。

 

ファイナンシャルプランナー1級技能士であり、金融・投資面に関し多くの著書を出されています。

 

現在私は様々な投資商品について改めて学ぶようにしており、「ETF」についての知識を改めて知っておきたいと思い、手にとった一冊です。

 

ETFは、別名「上場投資信託」ともいいます。

 

ざっくりと説明すると「株のように売買できる投資信託」。

 

投資信託は、投資のプロに運営をまかせ、長期的な投資を行うものなのですが、ETFは株の銘柄の一つのような感覚で、投資信託を売買でき、短期的なトレードも出来るし、株のように「空売り」も可能なのです。

 

最近は官製相場で日銀がETFを買い上げているというニュースもあり、注目度は高まっているのではないでしょうか。

 

本書は2009年に発行され、ETFが日本に上陸して間もない頃と推測されます。

 

そのため、ベーシックな内容となっていました。

 

本書の目次は次の通り。

 

序章 世界的金融危機の中での「賢人」の投資行動
1章 世界中の投資家が注目する「ETF」の魅力
2章 「ETF」はなぜ超低コストなのか
3章 初めての株式投資に最適な「ETF」投資
4章 アクティブ投資家のための「ETF」活用法
5章 相場下落時に利益が上がるETFなどユニークなETFたち
6章 日本市場に求められること 

 

正直私としては知っている点も多く、目新しい情報はなかったかなと・・・。

 

まあ、2009年の本なので悪いのは私の方だと思うのですが。

 

そんな中でも一番印象に残った点は、投資信託に関する次の文章です。

 

「アクティブ運用」を行う投資信託の大半は、「パッシブ運用」の運用成績に及ばないということが、実証されているのです。(40ページ)

 

ご存じのない方に説明すると、投資信託の運用には、「パッシブ型」「アクティブ型」の2つのタイプがあります。

 

「パッシブ型」の運用とは、無理せずリスクを減らして資産を増やしていくやり方で、運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指していきます。

 

一方「アクティブ型」はリスクを取りつつ積極的に利益を取っている運用方法。

 

ベンチマーク以上の成果を目指します。

 

そのためアクティブ運用は、年収数千万円のMBAコース卒業者や一流大学卒のエリートなど優秀な人材がファンド・マネージャーを務め、その分支払う手数料も高くなります。

 

しかしながら調査によると、8割強のアクティブ運用型の投資信託は、目標としているインデックス(市場の平均)に負けているとのこと。

 

こうなると高い手数料も取られるし、利益は出ないしという散々な結果になる可能性が高いというわけです。

 

投資はリスクをおさえることが何よりも重要なんだということを改めて感じさせられました。

 

投資にはリスクが必ずつきまとうものです。

 

リスクヘッジを徹底させるということは、どの投資方法にも当てはあることでしょうね。

 

こんな人におススメ!

・ETFの概要について知りたい人
・投資信託についての知識を深めたい人
・世界の投資商品の潮流を確認したい人

 

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読書日:2016年10月

 

『ETFとは何か』北村 慶著

 

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