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これからのローモデルとなる魅力的な会社の数々

『ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社』坂本 光司著 書評

 

『ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社』坂本 光司著

 

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著者の坂本光司さんは経済学者。中小企業経営論、地域経済論、産業論を専門としています。

 

視察研究企業は6300社を超え、『日本でいちばん大切にしたい会社』などベストセラーを多数出されています。

 

本書では小さい会社(最大でも30名程度)にも関わらず、奉仕の精神での経営や、ぬくもりのある製品づくり、愛のあるサービスの提供、さらには、弱者への思いやりに満ちた、心に響くいい仕事をしている会社を8社選び、紹介しています。

 

例えば、40年以上、早朝から行列がとぎれず、一坪で年商3億円を売り上げる東京吉祥寺にある和菓子店「小ざさ」。

 

「ペットボトル再生名刺」1枚につき1円を日本盲導犬協会などへ寄付する仕組みを築いた札幌市にある印刷会社「丸吉日新堂印刷」、450年以上続く旅館に現代アートを取り入れ、リピーター率が73%になった栃木県にある旅館「板室温泉大黒屋」などが取り上げられています。

 

いずれも社員や顧客に対する愛情が感じられ、こんな会社で働きたい、こんなサービスを受けたいと感じさせてくれます。

 

そして、これこそがこれからの日本の企業のローモデルになるのではないかとも思いました。

 

かって隆盛を誇ったソニーやシャープなどの大企業はリストラの嵐が吹き荒れています。株主にとっては良いことなのかもしれませんが、働き手や長年のファンにとっては悲しいことでしかありません。

 

そもそもこれだけ個人の嗜好が分散されている中で大企業という構造自体、将来的に立ちいかなくなる危険をはらんでいるのではないでしょうか。

 

今やクラウドソーシングで組織に属さなくても家で仕事が時代になっているのです。

 

大きな企業に入るメリットがどんどん薄まってきている気がします。

 

これからは働き手側も幸せな働き方を追求する流れになると思います。

 

それを考えるとき、本書はその見本となり、指針となってくれるでしょう。

 

こんな人におススメ!

・小規模での起業を検討している人
・心が温かくなる会社を知りたい人
・幸せに働くことを考えている人

 

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読書日:2014年2月

 

『ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社』坂本 光司著

 

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