トップページ > 【評価順】漫画・関連本> 【読書感想】『マンガ 日本の歴史〈3〉興亡する倭の五王と大嘗の祭』石ノ森 章太郎
権力争いに明け暮れた「倭の五王」の時代
『マンガ 日本の歴史〈3〉』石ノ森 章太郎著 書評
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本書のタイトルは「興亡する倭の五王と大嘗の祭」。4世紀のことが書かれているのですが、この時代は史料が少ないとのことでドラマ性も薄く、史実を列挙しているだけという印象でなかなか物語に入り込むことが出来ませんでした。
この時代を描くのはそもそも難しいようで、仕方がない面もあるのかもしれません。
しかし、しっかりした時代考証に基づいたビジュアルはさすがであり、三輪山、前方後円墳、大嘗祭の描写は特に見事。
石ノ森さんが提唱した「萬画」の本領発揮といったところです。
戦闘シーンにおける群衆も丁寧に描かれており、臨場感にあふれています。
本書を読むとこの頃から既に隣国への侵略が開始され、国内でも権力闘争で多くの人々の血が流されています。
人の闘争心というのは本能であり、いつの世も変わらないのかもしれないと考えてしまいます。
この時代と比較してみると今の時代は少しずつですが、平和への歩みを進めているのかなとも感じます。
こんな人におススメ!
・ドラマチックな歴史学習マンガを読みたい人
・時代考証に基づいたレベルの高いビジュアルを眺めたい人
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読書日:2015年3月
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