トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『君がオヤジになる前に』堀江貴文
情の入る余地が一切ないドライで合理的な人生論
『君がオヤジになる前に』堀江貴文著 書評
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堀江貴文さんの本はよく読むのですが、読むと本当に頭のいい方なんだなという印象を受けます。
様々な事象について原理原則を突き詰め、その問題の要諦を見つけ出す能力に長けているのではないでしょうか。
しかしながら、そこに感情は一切入らず、読む人によってはとても非情で冷徹に見えるでしょう。それが堀江さんが誤解を受ける原因になっていると考えます。
本書はそんなホリエモン節が全開の人生論でおそらく賛否がはっきり分かれると思われます。
内容は当時38歳だった堀江さんが「25歳の君へ」「28歳の君へ」「32歳の君へ」「35歳の君へ」と25〜35歳の読者に向け世代別のアドバイスを行う内容になっており、主にビジネスの話が中心です。
25歳の人については例えば「独立すれば、大企業の欲しい人材になれる」といった具合です。
巻末には『カイジ』などを生み出した漫画家福本伸行さんとの対談集が収録されています。
全編を通して読むと堀江さんの良さでもあり、非難を浴びる要因でもある情を完全に無視した究極的に合理的な教えも多くあります。
「小説を読むのは時間対効果が薄すぎる」「保険は割に合わないギャンブルだ」「社員は育てるより捨てた方が早い」「家族が大事なんて倫理観がつくりだしたウソだ」といった具合です。
元も子もないですが、一理あるとも感じます。
実際、堀江さんは本書の中で「僕に足りなかったのは包容力かもしれない」「人の感情だけは本当に面倒くさい」とまで語っています。
頭が良すぎるがゆえに情といったことは邪魔に思えて仕方がないのでしょうね。
そんな点も含めて私は堀江さんの本から学びを得ています。もちろん、私と違う考え方も多くありますが、そんな異なる考え方があるということだけでも勉強になるからです。そ
もそも私なんかよりよほどご活躍されています。
どんな人も完璧な人はいませんし、本は読む人次第で変わっていきます。
参考にしながら、自分の生き方に取り入れられる所は取り入れることで自分を成長させることが出来るでしょう。
こんな人におススメ!
・今もなお大活躍している堀江貴文さんの考え方を知りたい人
・情に深い人で別の考え方も参考にしたい人
・これからの人生を考える25〜35歳の人
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読書日:2014年11月
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