トップページ > 【評価順】エッセイの本> 【読書感想】『好奇心ガール、いま97歳』笹本 恒子
恋愛やお洒落心はいくつになっても持ち続けられるもの
『好奇心ガール、いま97歳』笹本 恒子著 書評
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著者の笹本恒子さんは1914年(大正3年)生まれ。刊行は2011年であり、2015年現在は101歳になられたようです。
写真家であり、日本初の女性報道写真家として知られています。
戦後はフリーのフォトジャーナリストとして活躍し、一時現場を離れますが、1985年の71歳の時に完全復帰をされています。
本書では97歳のひとり暮らしの日々の生活の様子や写真家としてのキャリアの軌跡、恋愛やお洒落について書かれています。
歴史好きの私として興味深かったのは、各自体のエポック的な人物が次々と出てくること。
そもそも笹本さんのおばあちゃんが幕末の時代にアメリカのペリー提督がひきいる黒船4隻が日本に来航する場に立ち会い、その時の様子を話してくれたというから凄い事です。
平沼騏一郎首相やヒットラー・ユーゲント(ヒットラー青年団)の来日、徳富蘇峰といった人物にまつわるエピソードは興味深く読むことが出来ました。
また、微笑ましかったのは90歳を過ぎてもしっかりとした恋愛観を持ち続け、おしゃれに気をつかっている所。
最期は大好きな人に手を握られていたいとも語られており、失礼ながらとても可愛らしい方だなという印象を持ちました。
これからの日本は高齢化が加速していきます。
先日のニュースでは80歳以上の人数が1000万人を超えたとのことですから、驚いてしまいます。
そんな高齢者の割合がこれから増える中で、笹本さんのようにいくつになってものびやかに過ごす生き方というのは良い見本になるのかなと感じました。
こんな人におススメ!
・高齢者の生き方として参考にしたい人
・女性写真家に関心のある人
・歴史好きの人
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読書日:2015年5月
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