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ユニクロの成功は必然でした
『ユニクロ思考術』柳井正監修 書評
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1998年のフリースブームから瞬く間に頭角を表わし、今や日本を代表するグローバル企業となったファーストリテイリング。
主要国に行くと強烈なオーラを放つユニクロ軍艦店が一等地に建てられており、勢いを感じさせます。
本書ではそのユニクロの急成長と成功の要因の一つが明示されていると思いました。
本書では、ファーストリテイリング創業者の柳井正さんが監修という立場になり、各分野で最前線で働いているキーマンがそれぞれの仕事術を披露するという内容になっています。
そして、そのキーマンというのは例えばブランディング担当のアートディレクター佐藤可士和さん、銀座店店舗デザイン担当の建築家アストリッド・クラインさんとマーク・ダイサムさん、グローバル展開担当の生産本部執行役員永井弘さんといった具合です。
登場する方々の仕事内容、考え方もさることながら、とりわけ印象的だったのが皆さんの華麗なプロフィールです。
既に社員として働いている方でもトヨタやバーニーズ・ニューヨークからの転職など目もくらむような輝かしいキャリアの持ち主がとても多いのです。
各分野でトップクラスの人材が集結しているのがファーストリテイリングという組織なのでしょう。
ここにユニクロが成功した要因の一つがあると感じます。
これだけの超優秀な人材が揃っていれば、どんな業界でも成功出来るであろうと思わせるほどの組織になっています。むしろ失敗する方が難しいのではとも。
それは、柳井さんの人材活用術にあるのでしょう。
これだけの人材が集まり、活躍できる環境を用意出来る企業というのはなかなかないのではないでしょうか。
冒頭で柳井さんは「人を使っている」という意識はなく、社員はパートナーだと思っていると述べています。
そして、パートナーに「経営的な頭脳」を持って仕事が出来ることを求めており、この思考が優秀な人材を呼び寄せている土壌を作り上げている印象を受けます。
もちろん後継者問題など課題はあるでしょうが、源に流れるこの哲学がユニクロの成功の一つの要素なのでしょう。
それぞれの方の仕事内容はさすが一流のプロフェッショナルであるという印象を受けます。直接・間接的に刺激を受ける部分も多いです。
本書は特に人材活用の部分において大いに参考になることでしょう。
こんな人におススメ!
・有益な人材活用術を学びたい人
・ユニクロ成功の秘訣を知りたい人
・各分野のプロフェッショナルの仕事術を知りたい人
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読書日:2015年7月
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