トップページ > 【評価順】エッセイの本> 【読書感想】『東京 わが街わが友』東京新聞編集局
人の数だけその土地に対する感情は存在する
『東京 わが街わが友』東京新聞編集局編 書評
サイト管理人の評価
スポンサーリンク
本書は1999年4月から2000年2月まで東京新聞で掲載されていた「わが街わが友」をまとめたもの。
「各界の著名な方に、その人生を過ごした東京の、とある街の思い出と、そこでの出会いを語ってもらおう」という狙いで、合計20人分のエッセイが収録されています。
その20人は岡田真澄、加藤登紀子、ねじめ正一、イルカ、林家木久蔵、桃井かおりなどそうそうたる面々。当サイトで紹介している椎名誠や童門冬二もいます。
それぞれが、ゆかりのあるエリアを複数取り上げ、その思い出を綴っています。
例えば、椎名誠さんであれば、生まれた「三軒茶屋」、6歳の時に引っ越した「本所」、青年期にアルバイトをしていた「六本木」、共同生活をしていた「小岩」、勤めていた会社があった「新橋」、その会社が引っ越しした「銀座」、事務所を設けた「新宿」という具合です。
私は既に10年以上東京に住んでいますが、意外にもまだまだ知らない場所が多いんだなとわかったことは驚きでした。
林家木久蔵さんの「天沼」、伊勢正三さんの「羽根木公園」、佃公彦さんの「千鳥町」などなど。
これだけ様々な顔を持っている街というのは、世界中を捜してもなかなかないのではないでしょうか。
人の数だけ、その土地土地に思い出が作られていく。人の数だけ、その場所を眺めた時に湧く感情が異なっていくものなのでしょう。
それはどの場所においても変わりのないものになります。
「思い出と場所というものは切り離せない関連性を持つ」ということが本書で理解出来ました。
こんな人におススメ!
・東京に住んでいる人
・東京暮らしに憧れている人
・様々な著名人の土地に対する思い出を知りたい人
スポンサーリンク
読書日:2014年2月
サイト管理人の評価
こちらの本もおススメ!
・『新宿遊牧民』椎名誠
・『50歳からの勉強法』童門冬二
・『六本木アンダーワールド』杉 良治
・『マンハッタンを歩く』ピート ハミル