トップページ > 【評価順】エッセイの本> 【読書感想】『単細胞にも意地がある (ナマコのからえばり10) 』椎名誠
無尽蔵の知的好奇心と行動力が生み出す面白エッセイ
『単細胞にも意地がある (ナマコのからえばり10)』椎名誠著 書評
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2007年から『サンデー毎日』で連載している「ナマコのからえばり(※現在は「ビールを飲む空を見るまずは元気だ」に改題)」を単行本化したもの。
『週刊文春』で連載されていたもう一つのエッセイ「新宿赤マント」が2013年に最終回を迎え、23年の歴史に幕を下ろしたので週間連載のエッセイはこれ1本のみになりました。
しかし、それまで2本こなしていたというのはすごいですね。よく話題が尽きないものだと感心してしまいます。
本書は2014年4月から11月に掲載されたものが収録され、STAP細胞など比較的最近の話題が取り上げられています。
相変わらずあちらこちらに旅をして、あれやこれやに思考をめぐらす。
無尽蔵な行動力とフル回転している頭脳により、楽しい話題を次々を振りまいてくれます。
先ほどのSTAP細胞の回などは、そこから椎名さんが興味を持ち、細胞関連本を何冊か読み、概要を解説してくれる。
そして、自分の友人の中に「単細胞」の人がいると確信する。
このような好奇心の強さとユーモアが知的好奇心を刺激しつつも楽しく読める土壌を生んでいるのでしょう。
あとがきでも観たばかりのアメリカのテレビドキュメンタリー番組『ディスカバリー』を話題に取り上げ、アナコンダの驚きの生態を紹介してくれます。
椎名さんはあらゆることに関心を持ち、それがすぐにユーモアを交えた文章でアウトプットされていく。
いわば「知的生産工場」のようなものではないかと思うのです。
こんな人におススメ!
・リラックスして様々な話題を楽しめるエッセイを探している人
・旅行好きな人
・椎名誠さんの最新エッセイ集を読みたい人
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読書日:2015年8月
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