トップページ > 【評価順】スポーツの本> 【読書感想】『プロ野球 球団フロントの戦い』工藤健策
プロ野球各12球団の課題を浮き彫りにする
『プロ野球 球団フロントの戦い』工藤健策著 書評
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球団フロント(編成部員、スカウト、スコアラーなどの専門職)の視点からプロ野球を楽しめる本。
球団フロントが機能していないと良い選手を集めることは出来ず、それは成績に大きく影響します。
『ダメ虎を変えた!ぬるま湯組織に挑んだ、反骨の11年』では阪神を優勝させるために優秀な選手を多く集めたことが書かれていますが、球団フロントは表に出ないが非常に重要な機能を果たしているといえます。
本書では球団ごとに章が分かれており、12球団それぞれの現状(2011年刊行)と課題が書かれています。
フロントとは関係のないことも時折書かれているのですが、一読すると各球団の現状を大まかに把握することが出来ます。
例えば、私がファンである西武ライオンズについては、不祥事の多さを指摘しています。
2000年9月の松坂大輔投手の無免許運転、2007年3月裏金問題、2008年大久保博元コーチが知人女性に暴力を振るったとして送検。
黄金時代を知っている私としては近年の数々の事件とチームの弱体化は悲しく思います。
それ以外の球団であれば、巨人であれば清武オーナーへの期待、中日では落合の功罪、楽天は二転三転する経営方針といった具合です。
阪神のように、弱小球団を一気に強くするには球団フロントの改革が何よりも大切であり、この流れは各球団にも広まるのではないでしょうか。
そうなるとプロ野球全体のレベルアップにつながり、経済効果も出てくると思うのです。
ストーブリーグでの各球団フロントの取り組みというのはプロ野球の違った楽しみ方を提供させてくれます。
その基礎知識のようなものを本書で吸収できると思います。
こんな人におススメ!
・プロ野球各12球団の課題を知りたい人
・ゲーム以外でのプロ野球の楽しみ方を知りたい人
・プロ野球コミッショナーへの提言を読みたい人
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読書日:2014年12月
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