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余生をどう過ごすべきかを考えざるをえなくなる

『老人たちの裏社会』新郷 由起著 書評

 

『老人たちの裏社会』新郷 由起著

 

サイト管理人の評価

 

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本書は2014年『月刊宝島』にて連載された「半グレ化する老人たち」に過失・修正されたものだそうです。

 

そして副題は「万引き、暴行、ストーカー、売春・・・他人事ではない長寿社会のリアル」

 

すでに国民の4人に1人が65歳以上になっている未曾有の高齢社会において、噴出している諸現象を多角度から網羅したのが本書の内容になっています。

 

早速ですが、目次をみてみましょう。

 

これらの事件を高齢者が起こしていて、問題になっているということを知り、大変驚きました。

 

第1章 万引き
第2章 ストーカー
第3章 暴行・DV
第4章 売春
第5章 ホームレス
第6章 孤立死
第7章 生き地獄化する余生

 

それぞれ、様々な事例を取り上げています。

 

もちろん高齢者全員がこうだというわけではないでしょうが、やはり恐ろしく感じてしまいます。

 

昔は年を取ると、ある種悟りのようなものが開かれ、それこそ聖人のようになるんじゃないかなんて思ったこともありましたが、実態はその逆なのかもしれないとさえ思います。

 

読んだ印象としては歳をとると、理性のタガが外れ、今まで我慢していた欲望が吹き出してしまうような・・・。そんな感想を持ってしまいました。

 

そして、人生の終焉がこれだとするとあまりにも悲しい。

 

年金などで老後豊かに暮らすという社会は、もう来ないと考えた方がよいでしょう。

 

そうなると、若いうちから老後に関するグランドデザインを描いておかなければいけないと感じます。

 

将来のことについて真剣に考えるようになる一冊となるでしょう。

 

こんな人におススメ!

・老後に待ち受ける現実を知っておきたい人
・高齢者の深層心理に触れてみたい人
・将来について真剣に考えてみたい人

 

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読書日:2016年4月

 

『老人たちの裏社会』新郷 由起著

 

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