トップページ > 【評価順】ビジネスの本> 【読書感想】『起業は1冊のノートから始めなさい』上野 光夫
地に足のついた実践的起業指南本
『起業は1冊のノートから始めなさい』上野 光夫著 書評
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日本は起業する人が少ないというのは常々言われていることですが、10年後の企業生存率が6%しかないといわれている現実を考えるとそれも仕方がないとも考えてしまいます。
成功すれば莫大なリターンがある反面、失敗するリスクも大きいし、その確率も高い。起業を目指すのであれば相当な覚悟が必要なのです。
私も今はフリーになり、様々なビジネスを立ち上げ、運営していますが、何よりもリスクを減らすことを第一に考えています。
引き続きスタートアップを行っていきますが、そんな時に参考になる本を探し、この本を見つけました。
本書は、「起業を実現させて、少なくとも5年以上事業を続けるためのノウハウ」を紹介していますが、とても地に足のついた現実的、かつ実践的な内容になっており、起業を考えている方がいたら是非読んで頂きたい一冊です。
著者の上野光夫さんは政府系金融機関に26年間勤務した経験があり、その際に約5,000名の起業家に対する融資を担当したそうです。
この過程で成功した起業家、失敗した起業家を数多く見てきて、その傾向を分析し、とても貴重な情報として紹介されています。
上野さんの経験から得た結論。それは、「起業するための準備をしっかりと行ったかどうかが、成否を左右する」ということでした。
特に、起業の準備過程をたくさんの大学ノートにしたためていた方が強く印象に残っているとのことで、その方は今や地域の同業種で1、2位を争うほどの業績を上げられているそうです。
これに著者も触発されてご自身の起業時には、10冊以上の大学ノートやバインダーノートを活用しています。
本書では、ノートに「なぜ起業したいのか」「いつ独立するか」「起業の不安の洗い出し」「必要なスキルとノウハウ」「人脈マップ」「資金調達」などを書き込むことを薦めています。
副題は『「事業プラン」から「資金計画」までを可視化する起業ログのススメ 』となっていますが、まさにノートを中心に起業を成功させるための指南法といった趣です。
とりわけ印象的だったのは、「アイデアを300個書き出そう」という項目。
具体的な発想法なども書かれているのですが、どちらかというと思い付きでどんどんビジネスを始めてしまう私にとって、300個以上もアイデアを考える必要性があるというのはとても参考になりました。
もっと練り上げる必要がありますね。
「起業」と聞くととてもかっこよく感じてしまいますが、リスクも非常に高い。
冷静になって取り組むためにもとても有益な本であると感じました。
こんな人におススメ!
・起業で成功することを真剣に考えている人
・ビジネスで成功する人と失敗する人の特徴を知りたい人
・ノートに書くことの大切さを知りたい人
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読書日:2015年4月
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