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老舗の大企業でイノベーションを起こす醍醐味

『勝つまでやめない! 勝利の方程式』安藤 宏基著 書評

 

『勝つまでやめない! 勝利の方程式』安藤 宏基著
勝つまでやめない! 勝利の方程式

 

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著者の安藤宏基さんは日清食品ホールディングス代表取締役CEO。

 

父親はインスタントラーメン産業の創始者として知られる安藤百福さんで、異能の才人の2代目というプレッシャーを受けながら日清食品の経営に取り組む姿勢が書かれています。

 

安藤さんは日清食品に対し、マーケティングとイノベーションに以前の勢いがないと感じ、劇的な社内改革に取り組むことに。

 

そして練り上げた具体的方針は、「世界で発売する年間1000アイテムの新製品を、社内決済後、すべて三か月の開発期間で上市し、安く作って、安く売って、儲けるための、新しいビジネスモデルを構築すること。」というものでした。

 

これに関連し、大変効果のあった仕組みが、「打倒カップヌードル!」を合言葉に掲げたブランド・マネージャー制度です。

 

これは7人のブランド・マネージャー(現在は9人とのこと)たちが新製品開発にしのぎを削る社内システムで、社内間で競争原理を働かせることに成功。

 

1年間に発売される新製品の数が導入前は1桁だったのに対し、300アイテムにまで増えたそうで効果てきめんという印象です。

 

日清食品はカップヌードルやチキンラーメン、UFO、SPA王など多くのブランドを保有しており、各ブランドの活性化戦略において大いに参考になりました。

 

といいますのも私も個人でネットサービスを10近く展開しており、それぞれの活性化施策で役立ちそうな情報があったためです。

 

資産価値のある既存事業をどう伸ばすかというのは、経営者の醍醐味なのであろうと思います。

 

もう一つ、この本で印象的だったのは日清食品が持つ技術力の高さです。

 

長きにわたり世界中で愛される商品を供給し続けているだけあり、「美味しい食べ物を提供しよう」という真摯な姿勢とそれを裏付ける技術力はさすがという他ありません。

 

この本を読んだあと、私は日清食品の冷凍スパゲッティ『日清スパ王プレミアム』のヘビーユーザーになりました。

 

安藤さんが起こした社会改革、そして歴史と実績に裏付けされたハイレベルの技術力。

 

日清食品はまだまだ成長を続けるのであろうと感じさせてくれます。

 

こんな人におススメ!

・老舗大企業の社内改革のダイナミズムを感じたい人
・既存ブランドを多く保有している場合の活性策を知りたい人
・日清食品の技術力の高さを知りたい人

 

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読書日:2015年8月

 

『勝つまでやめない! 勝利の方程式』安藤 宏基著
勝つまでやめない! 勝利の方程式

 

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