たくさんの視点から浮かび上がる渥美清さんの姿
『拝啓 渥美清様』拝啓 渥美清様 書評
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本書は渥美清さんが人生で関わった人々の「渥美清さん語り」になっており、渥美清さんのプライベートの知られざるエピソードが豊富でとても興味深く読むことが出来ました。
浅草時代、売れっ子時代、母校から、交友秘録、撮影の現場からと5部に分かれており、加えて読者からのエピソードも紹介しています。
これを読むと、渥美清さんが徹底的にプライベートを隠していたことがわかります。そして、若いうちから片肺になり、それがその後の人生に大きな影響を与えたことも。
長年に渡り、病気と向き合い、健康面で苦労されていました。
プライベートを徹底的に隠したのは身体をいたわる意味合いが強かったのですね。
そして、この本で語られるエピソードの数々はとても魅力的であり、優しさが自然とにじみ出る人物でありました。
これらの話はまさに寅さんそのままであり、渥美清さんの個性をうまく生かした山田洋次監督の力量に感服します。
そして、浅草のストリップ劇場から出発して人一倍苦労をして、健康面でも病気で生死をさまよった経験を得たからこそ、弱い立場の人々に対する優しい眼差しを向けることが出来るようになったのでしょう。
本書を読み、「男はつらいよ」の寅さんは渥美清さんそのままなのだと再認識しました。
こんな人におススメ!
・渥美清さんのそれぞれの時代のエピソードを知りたい人
・渥美清さんに関わった人物を知りたい人
・渥美清さんの優しさに触れたい人
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読書日:2014年10月
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